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年間歌集ーーー

年間歌集  第37集  が今年も出来てきました~~

            深更の風                       

                       佐藤真都子 「まつ子」

◎  母が子を子が母慕ふ日のやうに花をかかぐる合歓のあかるし

◎  きらきらと光たゆたふ街川のこの言ひがたき夏のあかるさ

◎  夕暮れてまだ鳴きやまぬ蝉のこゑまとふがごとく茶室に入りぬ

◎  つかの間の幸のごと一片の雲遠くありあした光りて

◎  野牡丹の花の膨らみ紫に咲くとき庭の光りも適ふ

◎  深更の風に巻かれて降る雪はさながらゆきを積みゆく過程

◎  何ゆゑか高揚しつつこの朝久方ぶりに雪の街ゆく

◎  昼すぎて雪の降り積む道のうへ声はりあげて小学生来る

◎  霧雨のいつしか止みて樅の木にふく風の音潤ひ聞こゆ

◎  春近き証のひとつ手ごたへのなき淡雪を肩より払ふ

◎  うつし世にさづかるわれの幸わひか店に来る子とひととき話す

◎  茶の稽古終へて着物の帯とけばこの身忽ちほぐるるごとし

◎  やはらかき孫を抱けばこゑたてて無垢なるものの微笑み返す

◎  ゆくりなくくしゃみをふたつ聞かされて孫との電話たちまち切らる

◎  未来へと立ち向かふとき少年の淀みなき言葉いきいきとして

◎  悲しみの窮みに人よ触れくるなたとへば真昼の月のごとくに

◎  今此処に安けく有りて省みる艱難すべてよりどころとす

◎  目に見えぬ誠は蓄はへらるるはず婿の言いたる言葉の一つ

◎  試さるる思ひをりをりきざしつつ決断重ね家守り来ぬ

    

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